P7190063.jpg ごやボランティア・NPOセンター(http://www.n-vnpo.city.nagoya.jp/) は、名古屋市が2002年4月に開設し、2年間は名古屋市直営で運営してきたが、2004年4月に「なごやボランティア・NPOセンター条例」を公布し、 指定管理者制度を導入。公募による選考の結果、「ぼらんぽセンター・コンソーシアム」(以下「コンソーシアム」と略す)という3つのNPO法人※による共 同体が指定管理者に選定され、同年8月より管理・運営業務を受託している。

P7190066.jpg 定管理者制度で想定しているのはコストダウン(効率化)と顧客満足の向上(稼働率の向上)まで。しかし、3つの中間支援組織が持つ、市民参加型の運営ノウ ハウやボランティア・コーディネート能力、ネットワークを活かすことで、さらに地域に広がりのある活動ができる、住民参加を促進することが可能はず・・コ ンソーシアムは、そう考えた。指定管理者制度で広がるNPOの可能性を追求しようというわけだ。もちろん、話は単純ではない。

P7190064.jpg 同体であることによる意思決定の難しさ。3者の意思疎通に1年かかったという。あるいは、指定管理者管理者の権限が明確でないため、条例で決まっているこ と以外は、施設内のレイアウトから書類の形式、実施する事業内容まで、市と協議しなければならなかったという。予算も市の直営時に比して2分の1から3分 の1程度。自主的な事業を実施するとスタッフの負担が増えてサービス残業状態になる。最低限の管理業務だけしていた方が無難ということにもなりかねない。

P7190067.jpg 長の織田元樹さんは、指定管理者制度のメリットやデメリット、現状の課題を以下のように指摘する。
・指定管理者制度の理解不足
・管理委託と指定管理者制度の違い
・団体の仕事とセンターの仕事とのすみわけ
・団体の独自事業をどれだけ行うことができるのか不明確
・条例や募集要項、協定書に人員配置や書類書式などが細かく定められており独自に工夫する余地がない。

P7190069.jpg はいえ、市直営時代に比して、利用者は確実に増加している。自主講座や交流会の開催、ベテラン相談員(職員)の配置などの経営努力が実を結びつつあるの だ。今後も、市民の声を聞き、運営に反映していく努力を続けるという。管理者制度そのものは行政リストラによる外注の一手法に過ぎない。効率性や管理ノウ ハウが問われるならNPOが指定管理者となる意味はないだろう。

※3つのNPO法人
NPO法人名古屋NGOセンター
1988年より活動を開始。主に国際協力分野のNPOネットワークを組織し、40数団体が加盟。外務省やJICA、名古屋国際センターとの協働実績もあり、スタッフやボランティアの人材育成を得意とする。
NPO法人ボラよみうり情報局
1999年より活動を開始。無料ボランティア情報誌「ボラみみ」を作成し、名古屋市内各所で約1万部配布している。情報提供や広報、ボランティア・コーディネートを得意とする。
NPO法人ボランタリー・ネイバーズ
1992年より活動を開始。市民活動団体のサポートを行う中間支援組織。愛知県や市町村のNPO支援事業やWebサイト制作等の事業も数多く手がけており、NPO支援やコーディネートを得意とする。

<取材協力>
・NPO法人蒲郡アスリートコミュニケーションズ:遠藤朋志さん、手嶋修次さん
・がまごおり市民まちづくりセンター:金子哲三さん、山崎まことさん、石川れい子さん
・蒲郡市教育委員会体育課
・なごやボランティア・NPOセンター:織田元樹さん